仏教は「愉快な生き方」を学ぶための参考書

曹洞宗の禅僧、藤田一照さんの『ブッダが教える愉快な生き方 〜 真の学びは、自分が変わること』を読み終えました。

「ブッダ」とは「目覚めた人」という意味だそうですが、藤田さんはそれを「自分が悪魔であることに気づいた人」と捉えているそうです。

では「悪魔」とは何か!?それは、人間を道から踏み外させる衝動、いわゆる「煩悩」のこと!

誰もが持っている煩悩ですが、でも、煩悩に支配されていることを認めたくない、あるいは、それに気づいていない人たちも多いでしょう。だから、そこをself-aware(自己認識)することが大切だと、、そういうことだと思います。

そして、その自分の内なる悪魔と出会う方法の一つが坐禅!

スペインの大学院IE(リーダーシップの修士プログラム)で受けた授業に「Mindfulness-Based Strategic Awareness Training」というものがありましたが、これは「マインドフルネス瞑想をベースにしたアウェアネス(認識力)の高め方」なので、坐禅をすることが自分の内なる悪魔と出会うというのに近い気がします。

リーダーに求められる能力を1つあげよ!と言われたら、それはセルフ・アウェアネスでしょう。つまり、それはほとんどのリーダーにセルフ・アウェアネスが欠けているということと同義でもあります。

だから今、多くのリーダーシップ研修にマインドフルネス瞑想が取り入れられているのもそんな流れから!

道元が執筆した仏教思想書『正法眼蔵』には、「仏道をならふといふは、自己をならふなり」(仏道を学ぶというのは、自己を学ぶことである)とあるそうですが、このあたり、もう少し深く知りたいところです。

ところで、何度か書いている通り、私たちの研修は「殻破り研修」と呼ばれることが多く、受講生たちにはとにかく「行動」を求めます。コンフォートゾーンを飛び出すというチャレンジを求めます。最初はそれが嫌で、研修前は「正直、嫌です」とか「不安しかありません」とおっしゃる受講生もいますが、チャレンジを続けた数日後には徐々にそのチャレンジが楽しくなってくるのです。

「自分と向き合うしかない時間」、「チャレンジせざるをえない環境」、そんな経験を経て、自分(の強さも弱さも)を知り、そしてチャレンジすることで自分が変わることを知り、チャレンジ自体が楽しくなってくる。愉快になってくるのです。

ちなみに本書には、禅の根本思想は「学得よりも、体得せよ!自得せよ!」とも書かれていましたが、もしかしたら私たちの研修は禅の修行に近いものがあるかもしれません。

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Keiichi Toyoda Official Website

スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)/神田外語大学(客員教授)/上智大学(非常勤講師)/レインボータウンFM(ラジオパーソナリティ)/NPO留学協会(副理事長)/グローバル人材育成/海外"殻破り"研修/ポジティブリーダーシップ/変革マインドセット/アルゼンチン育ち/上智大学卒業/IE University(スペイン)卒業/合気道/翡翠流抜刀術/著書『人生を変える単純なスキル』など全19冊