中世は日本史上、最もハードボイルドな時代なのである

「現代ソマリランドと室町日本は驚くほど似ていた!」という視点から書かれた『世界の辺境とハードボイルド室町時代』に続いて、同じ著者による『室町は今日もハードボイルド 〜 日本中世のアナーキーな世界』を読了!

著者の清水克行さん、ハードボイルドって言葉が好きですね。

いや、、、、その言葉が好きってよりも、これらの本から分かるのが、室町時代が相当にハードボイルドな時代ということ。

本書を読んで感じたのは、そんなハードボイルドな200年以上の室町時代からの100年間の戦国時代が続いたら、そりゃ、大航海時代に欧米諸国が日本を征服しようにも無理だったでしょうということ。

もちろん、強かっただけが理由ではないですが、実際、あの時代のサムライは個としては世界最強と言ってもいいくらい強かっただろうし。

しかも、強かったのはサムライだけじゃなさそうです。

本書によると「中世の人々は武士を必ずしも尊敬したり羨ましくは見ていなかった」とか、「自分の利益を守るために「自力」で暴力を行使することを、必ずしも "悪" とは考えてなかった。やられたらやり返す。それは武士だけに限ったものではなく、僧侶や農民にまで・・・」とあり、「多くの人が常日頃から刀を身に帯びて往来を闊歩していた。」と・・

いやいや、危ないわーー。自分で持っていて思いますが、日本刀ってほんと斬れ味すごいです。

そして、著者は次のようなことも書いていましたが、確かに当時は生きている環境が全く違いますね。

「「歴史から学ぶ」とは、言い古された言葉であるが、過去から何かを学ぼうと思っても、しょせん過去は過去。時代背景も倫理観も異なる、私たちが生きる現代とは別の世界なのだ。」

そこから分かるのは、「日本人はこういう人」(例えば、日本人はシャイとか、日本人は時間を守るとか・・)というステレオタイプな捉え方も、あくまで「現代の・・」(そして、一部の・・)という意味であって、元来、日本人がそういう性質だったわけでもないと思っています。

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Keiichi Toyoda Official Website

スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)/神田外語大学(客員教授)/上智大学(非常勤講師)/レインボータウンFM(ラジオパーソナリティ)/NPO留学協会(副理事長)/グローバル人材育成/海外"殻破り"研修/ポジティブリーダーシップ/変革マインドセット/アルゼンチン育ち/上智大学卒業/IE University(スペイン)卒業/合気道/翡翠流抜刀術/著書『人生を変える単純なスキル』など全19冊