日本の魅力を海外に向けて発信するために

世界から見ても日本は最高にクール!

それなのに、なぜ日本の魅力を最大限に海外に向けて発信できていないのか!?

そんな著者の想いから書かれた本書『日本はクール!?』を読了❣️

日本を愛してやまないからこその率直な想いや提言がこれでもかというくらい詰まっていました。

そして、著者の書いていることはビジネス的に考えたら、至極当たり前のことばかり!

つまり、それは「顧客を知る」ということです。孫氏の兵法が言うところの、「彼(敵)を知り己を知れば百戦危うからず」というやつでしょう。

でも、残念ながら、日本のキャンペーンやマーケティングはまず顧客の視点を持っていない。だからこそ、私たちがやるべきことは、まずは「海外の人たちと話をして、彼らが何をクールだと思っているのかを知ること」なのです。

大切なのは日本のイメージ!!

それは、私たちが世界の国々に対して持っているイメージを思い浮かべたら分かりやすいと思います。例えば、イタリアにはイタリアのイメージがあり、だからこそ私たちは「イタリアに行きたい!」となり、インドにはインドのイメージがあるからこそ、「いつから、インドに行ってみたい!」となります。イタリアのことやインドのことをどこまで本当に知っているかどうかなんて全く関係ありません。

だから、世界の人たちを魅了したいのであれば、彼らがどう日本を捉えているのか⁉️ なにをクールだと思っているのか⁉️ を知る必要があるというのはすごく共感します。

世界に広まっている寿司は江戸前の握りではなく、カリフォルニアロールを代表格にした巻き寿司です。それを本物の寿司ではないと思う日本人もいるかもしれませんが、でも、世界の人たちにとってはそれが本物の寿司なのです。

著者はこれに関して、「外国人の日本観を受け入れる必要がある」 という書き方をしていますが、それは完全にその通りでしょう。「本物の日本を知ってほしい!」という前に、「彼らが求めている日本」のイメージを知ることが大切!

本書で言うところの、My Japan(日本人である自分の視点から見た日本)から、Your Japan(彼らの視点から見た日本)への視点の切り替えです。自分たちの思い込みを捨てて、ターゲットとなる市場を内側から知る努力をすることです。

では、どうしたらYour Japanの視点を持てるようになるのか?

一番簡単なのは彼ら(=顧客)に聞くこと。そして、もう1つは自らが日本の外側から日本を眺めること!

私が合気道を始めたキッカケはスペインの大学院でパナマ人の教授から勧められたことです。スペインに行かなければ合気道を始めることはなかったでしょう。それ1つを取っても、日本にいながら「どうしたら日本をPRできるだろうか?」と考えるのではなく、まずは自らが外に出てみることや外の人たちと触れ合うことこそが大切だと改めて感じる本でした。

この本はインバウンド観光に関わる人たちはもちろんのこと、海外から日本にやってくる人たちに自分たちの製品・サービスを売りたいと思っている人たちにも、あるいは海外にマーケットを求めて自ら打って出たい人たちにも必要となる大切なエッセンスが書かれていました。

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Keiichi Toyoda Official Website

スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)/神田外語大学(客員教授)/上智大学(非常勤講師)/レインボータウンFM(ラジオパーソナリティ)/NPO留学協会(副理事長)/グローバル人材育成/海外"殻破り"研修/ポジティブリーダーシップ/変革マインドセット/アルゼンチン育ち/上智大学卒業/IE University(スペイン)卒業/合気道/翡翠流抜刀術/著書『人生を変える単純なスキル』など全19冊