『武道的思考』を読了

内田樹さん(合気道七段、居合道三段、杖道三段)の著書『武道的思考』を読み終えました。

内田さんが色々なところで書いた文章を取りまとめた本なので、テーマはあちこちに飛びつつも、その根底に流れているのは、まさに本のタイトルにある「武道的思考」ということで、僕にとっては、今ちょうど書いている本とも重なってくるところがあって、興味深く読みました。

僕が本業にしている人材育成の観点で考えた時、面白かったのは「教育効果」に関する次の文章。

「教育のアウトカムのもっとも本質的な部分は数値的・外形的に表示することができない。しかし、どうも官僚のみなさんにとって、数値的・外形的に表示できない教育的効果、あるいは「それが何を意味するのかを実定的な語法で語り得ない」教育効果は存在しないのと同義のようなのである。」

そう書いた上で、、、

「「授業を聴いているうちに、すとんと気持ちが片付きました」とか「眼からウロコが落ちました」とか「矢も盾もたまらず身体を動かしたくなりました」とか「なんだか猫にも話しかけたい気分になりました」とか、そういうのはどうやって教育効果として数値的にお示ししたらよろしいのであろうか。いや、ほんとに。」

と書いているところを読みながら、、、まさにそのあたり(マインドセット)を鍛える(or 醸成する)研修を提供している身としては、人事担当者から「研修効果をどう測るのですか?」とよく聞かれてきたなーーと思ったりするわけです。

もちろん、人事担当者は何も悪気はないですし、素直にそう聞いてくるのですが、内田さんが書いている、「そういうのはどうやって教育効果として数値的にお示ししたらよろしいのであろうか。いや、ほんとに。」というのは、いつも思っていたことでもあります。

でも、その結果として、グローバルマインドセット診断ツール G-Shipを開発することになり、その後、変革マインドセット診断ツール X-Finderを開発することになりました。

ところで、最近僕は武道・武術の稽古ばかりやっていますが、内田さん曰く、「武術の稽古を通じて私たちが開発しようとしている潜在能力がどういうものであるかは戦国時代でも、江戸時代でも、大筋では変わらないだろうと思っている。それはさしあたりは実践的な意味での生き延びる力である。」ということで、果たして僕自身にとって、それらの稽古はどう「生き延びる力」に繋がっているか?

まぁ、実はそれは執筆中の本のテーマでもあるので、稽古をしながら考え、書きながら考え、そして、いろんな本を読みながら考え、、、ということを繰り返している今日この頃であります。

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Keiichi Toyoda Official Website

株式会社スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)/神田外語大学(客員教授)/レインボータウンFM(ラジオパーソナリティ)/NPO留学協会(副理事長)/グローバル人材育成/海外修羅場研修/ポジティブ・リーダーシップ/変革マインドセット/アルゼンチン育ち/上智大学卒業/IE University(スペイン)卒業/合気道/翡翠流抜刀術/新陰流兵法/著書『とにかくすぐやる人の考え方・仕事のやり方』など19冊