『表の体育・裏の体育』を読了

「"結果として〜となる" という育て方、育ち方が、最も無理なく自然でかつ効率の良い方法のように思われる。」

武術研究家の甲野善紀さんの『表の体育・裏の体育 〜 日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛練法』を読み終わったのですが、その中の一節が僕がいつも提供している研修で感じていることにも近くて共感をしました。

(インプット型の研修ではない「経験学習」なので、何かを教えてもらいたいという方には、最初ちょっと理解されない時があります。でも、結果的には得られることが多い!)

ちなみに、甲野先生の定義で「表の体育」とは「西洋科学思想に基づいた現在の学校体育など」のことを指し、「裏の体育」とは「日本の伝統文化を核に個人が直感と体験によって打ち立てた民間の健康・鍛練法のこと」のことを指します。

そして、冒頭の一節はもちろん「裏の体育」の話!

もちろん、「表の体育」がダメと言っているわけではなく、、、でも、一見、根拠がなさそうに見える「裏の体育」の効用をさまざまな武術や体操などの例を出しながら解説していて、すごく考えさせられる本でした。

と同時に、甲野さんのこのテーマに対する執念のようなものも感じました。マニアック過ぎて、途中、訳が分からなくもなりながら読み進めてた感覚です。。

僕は今、合気道の稽古を毎朝やる以外に、新陰流の剣術、翡翠流の抜刀術と、この本に出てくるいわゆる「裏の体育」をやっていますが、「お!!!」と思ったのは甲野先生のこの一節‼️

「私自身の一人稽古は「抜刀術」を中心に行なっているが、この「太刀を抜き、閃かせ、納める」という動きは、その中に武術にとっては最も核となる動きの要素が端的に備わっており、一人稽古として行うものとしては、極めて優れているものと確信している。」

なるほど、、、抜刀術、間違いなかったかな!

そして、続けて「この抜刀術の稽古を主として、体術をあまりやらなくとも、実際に柔術や空手、その他の体術の技を捌けるだけの体の動きが自然と備わってくるはずである。」とも書かれていました。

考えてみたら、僕を新陰流の剣術稽古に誘ってくれたのは、合気道の大先輩で、新陰流兵法の免許皆伝の方でもあるのですが「新陰流の稽古をしていたら、それが合気道にもすごく活きてくるぞ!」とおっしゃっていました。

コロナ禍でなかなか海外にも行けない今こそ、稽古三昧で頑張ろう!

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Keiichi Toyoda Official Website

スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)/神田外語大学(客員教授)/上智大学(非常勤講師)/レインボータウンFM(ラジオパーソナリティ)/NPO留学協会(副理事長)/グローバル人材育成/海外"殻破り"研修/ポジティブリーダーシップ/変革マインドセット/アルゼンチン育ち/上智大学卒業/IE University(スペイン)卒業/合気道/翡翠流抜刀術/著書『人生を変える単純なスキル』など全19冊