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『あれこれ考えないで、坐りなさい。』を読了

 

天平山禅堂建立プロジェクト(@アメリカ合衆国カリフォルニア州レイク郡)のために日米を奔走する和尚、秋葉玄吾さんの『あれこれ考えないで、坐りなさい。』を読みました。


表紙に書かれた「ジョブズもお坊さんもエンジニアもビジネスパーソンもジャスト・シッティング」というセリフにちょっと微笑んでしまったこの本。

僕自身は「すぐやる」だから、あれこれ考えるとかはあまりないんだけど、秋葉老師の優しい人柄が詰まった本で、すごく共感しながらあっという間に読んでしまいました。

冒頭に書かれていた「坐禅とはジャスト・シッティング。ただ座るだけです。坐禅の目的はリラックスしたり、自分を深く内省することではありません。何も求めない。何も得ることはない。ただ、坐ることに意味があるのです。」という説明。ここはまさにマインドフルネス(メディテーション)との違いですね。

そして、「平常心とは何か」と書かれた箇所もありましたが、最近、僕の中では「平常心」や「不動心」はよく使うキーワードで、一昨日マニラでやった講座でも話しましたし、来週、静岡でやるセミナーでそれは盛り込んでいますが、「(悩みや問題を否定せずに)これまでやってきたのと同じように目の前のことに日々、実直に対処していく。それが禅で言う平常心なのです。」と言う説明はスッと入ってきました。

そして、やっぱり「いまここにあるものに集中して、全力で取り組んでいけばいい。」と言う言葉。ほんと全てはそれにつきます。Present moment attentionってやつ。

あと、リーダーシップの本ではないはずなのに、「どうすれば人は自発的に動くようになるのでしょうか?」という問いへの答えは、「私は、自由にものが言える環境が何より大切だと思います。相手に自発的な行動を求めるなら、まずやるかやらないかを本人が選択できる環境を整える必要があります。これがリーダーの役目です。」と・・。これ、「ティール組織」に書いてあったことと同じだと思う。

また、「欧米人がどうして禅に惹かれるのか。それは、西洋的な物事のとらえ方に行き詰まりを案じているからかもしれません。」とありましたが、これは「かも」ではなく、そうであることは、まさに西洋であるスペインの大学院 IEのリーダーシップのプログラムで教えられたことを考えてもよく分かります。だからこそ、IEで学んだことをベースに「世界最先端のリーダーシップ修士プログラムから学ぶ、世界が求めるリーダーシップのヒントは日本にある!?」と言う講演をよくやっているわけで。

それから、禅との絡みで、武道や茶道、書道の話も出てきましたが、スペインの大学院で学んだことがキッカケで合気道を始めた僕にとってはすごく興味深い記述でした。

そして、最後に「本来、日本人はみんなマインドフル」というところ。そうであってほしいけど、今はそんなにそうでもないよねとは思っています。ただ、、そういえば、IEが始まってすぐの時にクラスメイトの1人が全員の印象をシェアしたことがあって、僕のことを「Kei: the honest and positive optimist - for him, smiling is not a habit , it's a mindset」と書いてくれたことがありましたが、あれは嬉しいシェアでしたし、唯一の日本人として、誰よりもマインドフルであるところを表せていたとしたら最高だなーと思いました。

そういえば、キリスト教と仏教との違いに関して、「ちなみに仏教では耐えがたい苦難が降りかかっても、キリスト教のようにそれを乗り越えるべき試練とは考えません。苦難はジャストアクセプト、つまりただ受け取るものです。痛いなら痛い、辛いなら辛いと素直に言って、盛んに生きていることを楽しめばいい。」と書かれていて、それもなるほどなーーと思いました。分かりやすい。

さて、9月にサンフランシスコに行こうと思うけど、秋葉老師の天平山禅堂建立プロジェクトも見に行けたら行きたいなー!